当教室はピアノ教室ではありますが、希望する生徒さんには英会話(小学校英語/初心者向け)のレッスンも行っています。
全体的に、小学生の子供さんが多い感じですね。
それもそのはず!
ついこの間までは、「英語」という科目は中学生から習うものでした。
それがいつの間にやら、小学生で「英語」をやるのが当たり前の時代になってしまいましたよ。
小学校で「英語」なんてどんなことをするんだろう、とずっと気になっていました。
そこで、ちょっと調べてみました。
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小学校で「英語」が取り入れられ始めた歴史
時を遡ること明治時代。
エリート教育の一環として、一部の小学校で「英語」が取り入れられていたそうです。
しかし日本語教育を重視した政策や度重なる戦争等により、徐々に廃止されていきました。
その後、第二次世界大戦を経て、日本は高度経済成長期に入ります。
この頃から世界は一気にグローバル化へ。
「国際共通語=英語」と認識される中、日本でも英語が話せる人が必要との声が高まります。
しかしそれと同時に、中学校以降の英語教育では充分な効果が見られないとの批判も高まっていきました。
それを境に、小学校にも英語を取り入れるべきだ、との声が上がり始めます。
1986年、小学校で英語を取り入れるかどうかを検討すると、国が発表しました。
そして1991年には小学校での英語教育についての議論が実際に始まり、翌年1992年に研究校として大阪の公立小学校2校が指定されます。
その後1996年には各都道府県に1校、研究校が指定されるまでになりました。
2002年からは、現在の学習指導要領完全実施に伴い、全国の小学校で「総合的な学習の時間」を使っての英語教育が可能となります。
ここから先はしばらくの間、他の教科などでちょこちょこと改編がなされ、そして2018年。
2年後の2020年の学習指導要領改訂に向け、先行実施として一部の小学校で3年生と4年生は年間15時間、5年生と6年生は年間50時間の「外国語活動」が行われているようです。
これが2020年になると、全国の小学校で必修として3年生から英語の授業が入ってきます。
3年生から!? どんなことをするの?
まだまだ日本語の語彙だって少ない3年生。
そんな時期から母国語以外の言語もやらなくてはいけないなんて……。
大変だなぁ……、とは大人の意見でして。
案外、子供たちは楽しんでいるようですよ。
それでも授業の中身がよくわからなければ、授業そのものを楽しめなくなってしまいますよね。
そうならないように、レッスン時に先生としてどんなお手伝いが出来るのか、それを知るためにも細かく見ていきたいと思います。
3年生&4年生では
「外国語活動」として年間35コマ、つまり週に1度英語の授業が行われるようです。
音声中心の授業で、「自分のことや身の回りのことについて質問したり、それに答えたりすること」が目標とされています。
たとえば、
など、聞いたり話したりする力を養っていくようです。
5年生&6年生では
5年生に上がると、これが「英語」という教科に変わります。
国語や算数のように教科書が配られ、実際に成績(段階評価)もつくようです。
年間70コマ、つまり週2回、英語の授業があるという計算。
3年生と4年生でやってきたことを踏まえ、今度は文字を使って実際に読んだり書いたりもするようです。
「より多くの表現を使って、会話を続けられるようになること」が目標とされています。
たとえば、
など、コミュニケーションとして成り立たせるのが狙いのようです。
表現の中には、3人称(He, She, It など)や助動詞(can など)、過去形も盛り込まれる予定。
ただし、中学校でやるような文法の授業は行われず、あくまでもフレーズの塊としてやらせるようです。
成績を付けることになるので、ペーパーテストに加えて実際に話すようなテストも行われるのではと言われています。
なかなかハードですね……。
小学校で英語をスタートしたからこそできる、中学校と高校の英語!?
小学校では、600〜700語程度の単語をやるそうです。
ただし、漢字とは違って英語の場合どの学年でどの単語をやるかは決められておらず、各学校に任されているとのこと。
基本的には身の回りの単語ですので、これまでの中1レベルの単語が殆どになってくると思われます。
小3と小4で「聞く(Listening)」「話す(Speaking)」、小5と小6で「読む(Reading)」「書く(Writing)」の4技能が鍛えられたハズですので、中学校へ進学すると応用編が待っています。
中学では、英語で授業を行うことを基本とするんだそうです。
3年間でみっちりと英語脳が鍛えられたハズですので、高校ではさらなる試練が待ち受けています。
高校では、英語で授業を行いつつ、英語で発表や討論、交渉などの活動を行う授業が展開されるそうです。
…… …… …… !?
いやいやいや!
それ、ちょっと無理っしょ!?
とは個人的な意見ですけれども……。
実際に私も大人になってから受けた授業でやったことがあるのでわかるのですが、日本人は押し並べて発表や討論、交渉といった技能は苦手傾向にあります。
かく言う私もすごく苦手です。
いわゆるプレゼンですね。
会社の会議でやらされたりしませんか? あれです。
ディベート、有名なものにアメリカ合衆国大統領選挙討論会ですね。
テレビで候補者たちが口達者にやり合うやつです。
最近ではトランプさんとヒラリーさんがやり合っていましたね。
まぁ、読んで字の如く、相手を説き伏せ物事を自分にとって有利に持って行くというやつですね。
アメリカなどでは、こういったことを小さい時から学校でやっています。
対して、日本はやっていません。
小さい時からそういう事をやっているんですから、大人になった時のレベルの差は……。
日本語ですらまともにできないことが、英語でできるわけがないんです。
海外の真似事で高校からやったところで、社会に出た時に海外の方々に引けを取らないようになる、なんてのは甘い考えだと私は思いますよ〜。
が、頑張れ、現代っ子たち!(笑)
教育現場では……
もともと英語が得意だった先生はいいんです。
問題は、そこまで得意じゃなかった先生たち。
まさかまさか小学校で自分が英語を教える羽目になるとは、微塵も思っていなかったのではないでしょうか?
学級担任をする先生たちは、これから英語も教えなくてはいけない時代になりました。
現場ではいろいろと講習を受けたりするなど、先生たちも準備に追われているようですね。
そしてこれから教員免許を取る若い先生方、2019年度から英語を含む外国語科目の履修とその指導法に関する科目の単位取得が必要となってきますからね。
うぐぐ、苦手なのに……とか言ってられませんよ〜。
まとめ
理想と現実は違うよなぁと思いつつも、決まってしまったからにはやらねばなりません。
英語は日本語と違って、子音がたくさん出てきます。
常に母音がくっついた発音の日本語とは違い、子音は子音でしっかりと発音してあげないと相手に伝わりません。
私のレッスンでは、フォニックス(Phonics)を取り入れて正しい発音を身につけてもらうようにしています。
英語の「音」を聞くのは、なんだか音楽で言う「ソルフェージュ」と似ているような、似ていないような(笑)。
少しでも、英語が好き、という子供が増えてくれたらいいなと思っています。
英語とピアノ、そしてソルフェージュ。
全く違う世界だけれど、音と音のつながりという意味では、実は何も変わらないのかもしれませんね。
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